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長過ぎね?俺の随筆(その32)『占いって何?』

長過ぎね?俺の随筆

こんにちは。お元気ですか?あいかわらず、と申しますか何と申しますか、今日も今日とてテレビでは「ビッグモーター」の話題でもちきりですね。私に言わせればあのニュースの要点は2つ。まず「あれくらい当たり前、どこにでもあった、今はそうしたものが咎められる時代なのだ」次に「この問題は、何かの終わりの始まりなのかもしれない。長時間労働と引き換えに終身雇用、とかの、社会モデルが崩壊してるのかもな」。自分で言うのも何ですが、自惚れ(うぬぼれ)じゃなくていいとこ突いてると確信してます。あまり時間がなかったから、これ以上深く考えられませんでした。中途半端でした。すみません。今回のブログのテーマは「占いって何?」です。

 

占い。テレビを見てても毎朝毎朝星占いなんて当たりませんね?(ちなみに俺はしし座、えっ?だあれも質問してない?はぃ、すみません)。

 

私は「占いとは学問の一種だ」と思います。いかに使うべき言葉をうまく選んで使えるか、という学問です。目的以外の成果が狙われてしまう恐れがあるので、学問として見て「かなり危険な学問」だと思います。ここで使われる心理操作技術が問題です、性善説でもあるまいに。いざとなると人間というものは、「それさえ使えば儲かるかもしれない、得するかもしれない」という時にこそこう言う技術を悪用してしまうもんだ、と思っておいて、まず間違いないでしょう。うまく心理操作されるのは願い下げです。性善説、「人間の本質は善」。当たってない、などとは断定しません。でもその出番はもっと別の場面です。

 

だけど、そんな占いにも、良い面もあるに違いないと思います。占ってもらって心強くなることもあるんだろうなと思います。自分の未来に対する興味深さも半端ないです。神様の存在も実感したいです(信じてるなら)。ちなみに、私は占いは全く信じてない側の人です。かと言って断固否定するわけでもなく、エンターテイメントとしては聞くけど、私みたいなへそ曲がりにはどうしても抵抗感があるのです。

 

ところであなたは以下の文章を読んでどのように思いますか?今このブログを読んで下さってるあなたを、今からこの私が占ってみましょう。

 

 

あなたは比較的勤勉で、人から頼りにされるタイプでもあります。わりと几帳面な一面もありますが、うまくいかない時は「何とでもなってしまえ」と投げ出してしまうこともあります。

運よくうまくいっても、どちらかというとそんなことは本心では嬉しくなくて、我慢と忍耐で小さな成功を得ながら喜びを掴んで行くタイプです。人の痛みを感じとることができる人なので、困ってる人がいれば手を差し伸べたいと思ってます。

 

 

いかがでしたか?「それって私のこと?当たってるかも」と思いませんでしたか?

 

実はこれはテキトーに私が占いサイトの言葉を繋ぎ合わせて私が考えた文章です。「当たってるかも」というその心象

や、誰にでも当てはまりそうな曖昧なことを言われても「これって私のことを言ってるんだ!」と思ってしまう心境を、心理学用語で「コールドリーディング」あるいは「バーナム効果」と言うそうです。この言葉、両方とも覚えておいたほうがいいでしょう、なぜなら、危険ですから。ここではわかりやすいように、以下「バーナム効果」に統一させていただきます。これを最初に提唱した有名なアメリカのサーカス興業師の名前から来てるそうです。彼が残した言葉は「We have got something for everyone( ウィ・ハブ・ゴット・サムシング・フォー・エブリワン)。敢えて訳せば「誰にでも当てはまる要件というものがある」となるのでしょうか。流石(さすが)に英語のままのほうが雰囲気が出てるかな?訳すとちょっとわかりにくいですが、まさしく占いについての的を得た言葉だと思います。

バーナム効果を持つ言葉は簡単に人を信用させます。そうさせる効果があることから、占い・セールストーク・恋愛・などに用いられるようです(使ってる本人も知らないうちに、も含める)。純粋な気持ちから来るものであればいいのですが、まかり間違って「下心」にまみれてしまうと犯罪行為に利用されかねません。だから危険なのです。占いならばカルト宗教による悪意のマインドコントロール(近頃なにかと話題)、商品推奨ならば押し売り、恋愛ならば自己中心的な性欲を伴う異性の口説き落とし、に使われます。だから危険だと思うのです。

 

この中で一番頻出するのが占いです。「当たってるかも」と思わされてる上に、当人も「当たっていてほしい」と潜在意識の中で思ってしまっているから当たってしまうのです。占い師の不思議な力で、ズバズバ言い当てられてしまうような気がします。例えば、何が引かれたのかよくわからないタロットカード・言葉だけ滅法古めかしくてありがたそうなおみくじの文言・誰もその根拠を知らない花言葉・何もかも当たってるように聞こえる手相診断・毎朝のテレビで放送局毎にことなる星座占い・どの石なのかよくわからない誕生石占い・その人の印象だけで決められる動物占い、などなど。

 

 

バーナムが言う「誰でもが当てはまる要件」とは

 

・みんながみんな似たような理想像を持っている(自分も含めた全員)

・例え何歳であろうとも自分の成長を望んでる。

・人には親切でありたい。

・それなりに苦労や困難を知ってる。

・他人には言えない秘密がある(一部の人にはほのめかしたことも)

・他人の世界は一般的で、自分の世界こそが特殊かつ特別に優秀だと思ってる

 

これが「誰にでも当てはまる」のです。ひとつひとつ説明しますね。

 

まずは「理想像」についてですが、理想像?正しいのか正しくないかは別として、理想像くらい誰にでも有りそうです。それが似たようなものの時、これは「誰にでも当てはまる要件」だと思います。

 

次に「成長を望んでる」ですが、成長を望む?ええ、決して大声では言えないけど、私でさえも成長を望んでます(いいトシこいて、なんて言いっこなしね)。これも「誰にでも当てはまる要件」だと思います。

 

次に「人には親切でありたい」ですが、親切でありたい?誰でもありそうではありませんか?介護職の人は特に強いと思います。これも「誰にでも当てはまる要件」だと思います。

 

次に「それなりに苦労や困難を知ってる」ですが、苦労や困難? 人生を生きてく過程で苦労や困難はきっとたくさんあったのでしょう、容易に想像できます。でも、人生というものは誰しもがそんなもんです。苦労や困難がなかったという人はまずいません。苦労や困難が人一倍大きかったという人も、振り返ってよく見たらそこには小さな幸せが隠れてるかもしれません。いずれにせよあなただけが特別だなんてことはありません。 当事者以外には、他人の苦労や困難の現在進行形は忘れやすいものです。不幸な結果ならば覚えてられるけど、過程なんかには興味ありません。だからこれも「誰にでも当てはまる要件」です。

 

次に「誰にも言えない秘密がある」ですが、秘密?本当に秘密かな?テレビでやってました「墓場まで持ってくつもりだったけど、言っちゃった、が10人中9人」これも「誰にでも当てはまる要件」です。

 

最後に、他人の世界は平凡で自分の世界だけが正しい、ですが、必ずしもそんなことはありません。意に反して「似たり寄ったり」です。 バーナム効果は誰にでも起こり得ますが、誰にでも起こり得るということは「人の思考回路というものは誰しもが似たり寄ったり」なものなのです。「もしも私が生まれ変わったら、あれもしたいこれもしたい」「実はこの世界には、もう1つの世界があって、そこでは私は私の理想的な人生を送ってる」とは、誰しもが密かに考えることだった、と私は思います。みんながみんな似たり寄ったりだと思います。これも誰しもが当てはまる要件だと思います。

 

さらにバーナム効果を表しやすいためには、占いにこう言うものがあるほうがいいです。

・発表する占い結果は、個別に向けられたものである(大勢が同じ占いならばがっかりするし、信用できない)

・占う人の肩書きに威厳がある。占う場所に雰囲気がある。(出張占いなんて見たことない、テレビ占いなんて有名占い師だけ、しかも占い場所はおどろおどろしいことが多い)

・占いの文言が前向きである。(人は否定されたら拒否本能が働き、肯定されたら気持ちいい)

・マルチブルアウトである( こう言う一面があります、とか、あなたは人より○○だ、とか、 どうとでもとれる言葉が選ばれ使われる)

 

いずれも「それが加わるといっそう信じやすい」です。

 

出張占いなんてない、テレビ占いなんて有名占い師だけ、というなら、ではCBCラジオの「テレホン人生相談」とは何なんでしょう?最近久々に食堂で聞きました。懐かしかったです。まだやってたんですね。テーマ音楽も変わってません。あれも、威厳の固まりだと思います。偉そうな人たちが「先生」として登場します。場所は選べないけど、相談者の性別年令を声だけで判定してます。投稿はがきという予備知識もあります。もしかして年令も状況も書いてあるかもしれません。そして回答するに際しては、相談者が興味がありそうなことを次のように当てはめます。

 

・10代ならば、学校や体のことや恋愛

・20代ならば、恋愛や仕事

・30代ならば、家庭や職業遍歴(キャリア)

・40代ならば、子供や貯蓄や健康

・50代ならば、健康や老化や介護

・60代ならば、老後や介護や死後

・70代ならば、自分の履歴や自分の生きざま

 

ラジオ投稿者は回答者の手によって、当たりやすいように観察されてるのです。

 

血液型人間診断は、日本特有の診断方法だと言われてます。あれも占いです。それには、科学根拠がないからです。でも、占いとしては充分成立します。そして、バーナム効果をたっぷり使います。

 

A型は、神経質だけど繊細

B型は、マイペースだけど天才肌

O型は、自信過剰すぎるけどおおらか

AB型は、神経質で気まぐれだけど、自由人(依存性なし)

 

いかがです? 血液型別は我々には馴染み深いです。バーナム効果たっぷりです。私も「おもしろいな」と思います。冒頭でこう申しあげました。「エンターテイメントとしてなら、おもしろい」。

 

バーナム効果は、占い・セールストーク・口説き落としなどに使われる、と申し上げましたが、実はブログにも使えるのです。けれど私は自分のブログにバーナム効果は使いたくはありません。バーナム効果なんて習熟したくはありません。バーナム効果に頼るブログでは在りたくないからです。ブログというものは、賛成7割・反対3割・大反対が1%、と思ってるからです。反対意見こそがブログを成長させてくれます。ま、大反対でも居ようものなら炎上してしまうのですが(どこで?管理人様ありがとう)。ブログを書くに当たって私は、賛成8割・反対2割・大反対はいない、というところを目指したいと思います。バーナム効果なしで。

 

今朝もテレビで「洗脳スレスレ」のバーナム効果たっぷりのコマーシャルを二つ目撃しました。ひとつは宝くじ、もうひとつは老女向け化粧品(いわゆるオールインワン)です。何と言ったかは、この際伏せておきましょう。オールインワンね、便利だね。だけど化粧なんて身だしなみじゃない?もっと美しいはず、なんて、ものの見方が間違ってるんじゃない?俺にはみんな(それなりに)キレイに見えるけどなぁ。

 

人間にとって、占いとは何なんでしょうか?占いを信じてしまいたくなるのは何故なのでしょうか?「信じてしまう」どころか、どっぷり嵌まってる人さえいます(主に女性だけなのも不思議)。まさに「不思議な力」です。

 

そして、占いと洗脳とマインドコントロールは同じようなものなのでしょうか?別ものなんでしょうか?これには様々な見解がありますが、私は「占いの一部がマインドコントロールでできていて、洗脳は別物」と思います。学問的にも洗脳とマインドコントロールは違うものだそうですが、テーマがぼやけますから、次の機会にさせていただきます。ここで言うマインドコントロールとは、悪意のないマインドコントロールです。例えば、限定商品に弱い・バーゲンセールに群がる・スーパーなどで牛乳を買う時は奥のほうから取り出す・カレーや調味料を選ぶ時は安価なものから手を伸ばす・右側通行の我が国なのにエスカレーターに乗ったら左に寄る、などです。 占いを信じ込ませることは「悪意なきマインドコントロール」にちょっと似てるのではないかと私は思います(あくまでも別物だけど)。そういう意味での「占いとは学問」です。悪意があると、これは犯罪です。怪しい雰囲気・権威ある肩書き・当たってるとの思い込ませ、胡散臭い犯罪ですね。だけど、占いとは「占い師の飯の種」だと思います。これで暮らしてる人もいるのです。

 

私たちが占いから得られるものは何なんでしょう?単純に「未来のことが知りたい」というのはもちろんですが、他にもいろんな要素が入り交じってるのではないかと思います。人は「自分で考えたくない、辛くて悩むから、あの人の言うことを信じたほうが楽チンだ」と考えてしまう生き物なのです。ラクしたいから、他人のマインドコントロールに乗るのです。苦しい思いをしたくないから、占い師の不気味な仕草を信じてしまうのです。不気味な仕草が「不思議なパワー」に入れ替わってますけどね。

 

人知を越えた力を信じたい。それこそ、占い師の不思議な力」です、バーナム効果なのにね。人というものは「不思議な力に操られたい」もしくは「神様に操られたい」と思うのではないのでしょうか?

未来を決めてる神様はきっとどこかにいる、

未来は運命で決まってる。先回りして見られるはず。俺だけ特別に見られるはず。

・・・見ることができるはずはありません。だけど、彼等には見えるのです。言葉じゃないと思ってるはずです。占いを信じてる人には。

 

もう1つあります。これこそが大事です。一旦「当たってる」と反応してしまったことをただ脳内が勝手に適当な理由を探していたのです。それがたまたま神様だったり、不思議な占い師だったりしただけなのではないかと私は思います。その辺りには、占いの内容に対して内心では不安でいっぱいだから、声高に「間違いない、当たってる」とやってしまうのです。強弁するのです。占いを信じた瞬間、人は大抵大声です。もしかして、内心だけでは「これはマインドコントロールだ」と気付いてるのかもしれません。誰にでもバーナム効果が効くように、誰にでもマインドコントロールは降りかかるのです。

 

今回もまた長過ぎたですね。「長過ぎね?」と疑問符付きなのは確か福島県の言い回し。原発事故で有名になってしまった双葉町出身のやつがよく使う言葉でした。よく使うけど方言じゃないそうです。尻上がりのイントネーションで「ちがくね?(違うんじゃないかい)」「こわくね?(疲れないかい)」「えぐね?(良いとは思わないないかい)」「ごじゃっぺくね?(いいかげんで適当じゃないかい)」全く通じませんでした。絶対に方言だよ。・・・あいつ、今頃何してるんだろう?方言が、放言や暴言にならないように気を付けます。次回のテーマはまだ決めてません。これから考えたいと思います。それではご機嫌よう、さようなら。